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ピボットテーブルで複数条件の絞り込みをするにはスライサーを活用

投稿日:2017年1月9日 更新日:

Excelでデータを抽出したり、絞り込みを行うために[データ]タブの[フィルター]をよく利用している方、またはテーブルを作成してフィルターボタンを活用されている方が、ピボットテーブルを操作されると首を傾げられることがあります。

ピボットテーブルでは、1つのフィールドのフィルターボタンで絞り込んで、さらに他のフィールドで絞り込むと関係ない値まで表示されて違和感をお持ちになるようです。

データフィルターのように絞り込みたい場合は、複数のスライサーを表示して使用すると便利です。

ピボットテーブルのスライサー

テーブルの操作

以下のようなテーブルを作成したとします。

作成済みのテーブル

参考テーブルの作成方法などについては、以下の記事で解説しています。

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1つ目のフィルターでデータ抽出

東京都のデータを抽出するため、[都道府県]のフィルターボタンで[東京都]を選択します。

フィルターボタンを使ってデータの抽出

[都道府県]フィールドの[東京都]のデータが抽出されます。

抽出されたデータ

2つ目のフィルターでデータ抽出

さらに、データ絞り込みをするため隣のフィールド[販売店]のフィルターボタンを開くと、[渋谷店]、[上野店]、[新宿店]しか選択できなくなっています。

2つ目のフィルターボタンのメニュー

ピボットテーブルの操作

今度は、ピボットテーブルです。

上のテーブルを基に下のようなレイアウトのピボットテーブルを作成しました。

表形式のピボットテーブル

このピボットテーブルは、[デザイン]タブの[レポートのレイアウト]で[表形式で表示]を選択しています。

[レポートのレイアウト]の[表形式で表示]

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1つ目のフィルターでデータを抽出

このピボットテーブルで、[都道府県]のフィルターボタンから[東京都]を選択します。

[都道府県]のフィルターメニューから[東京都]を選択

[東京都]のデータが抽出され、以下のようになります。

[東京都]のデータが抽出されたピボットテーブル

2つ目のフィルターにすべての項目が表示される

このまま[販売店]のフィルターボタンを表示すると、すべての販売店の名前が表示されます。

ここで「あれ?」となるわけです。

これは表形式にしているので、テーブルと同じような表に見えますが、あくまでピボットテーブルなのです。

ピボットテーブルの[販売店」フィールドのフィルターメニュー

複数条件で絞り込むにはスライサーを使用

データフィルターのように絞り込みたい場合は、スライサーを使用すると便利です。

スライサーの挿入

ピボットテーブル内のセルをアクティブにして、[分析]タブの[フィルター]グループにある[スライサー]をクリックします。

[分析]タブの[フィルター]グループにある[スライサー]

[スライサーの挿入]から、[都道府県]と[販売店]のチェックボックスをオンにして、[OK]ボタンをクリックします。

[スライサーの挿入]ダイアログボックス

下のように[都道府県]と[販売店]の2つのスライサーが表示されます。

2つのスライサーの表示

参考スライサーのスタイルや配置などのカスタマイズについては、、以下記事内のスライサーのカスタマイズ(列数・配色・大きさ・配置)で解説しています。列数を変更して、横長にすることもできます。

テーブルでもスライサーの挿入ができる(フィルター処理を視覚的に)

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[都道府県]スライサーでアイテムをクリック

[都道府県]スライサーで[東京都]をクリックすると、[販売店]は東京都の販売店のみが有効になります。

[都道府県]のスライサーで[東京都]を選択したときのピボットテーブルと[販売店]スライサー

[都道府県]スライサーで[神奈川県]を選択すると、[販売店]は神奈川県の販売店のみが有効になります。

参考スライサーにデータのないアイテムが表示されることがありますが、これは設定で非表示にすることができます。

スライサーの表示設定(データのないアイテムを非表示にする)

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また、スライサーは[Ctrl]キーや[Shift]キーで複数のボタンを選択できますが、Excel2016以降は、スライサーに複数選択ボタンが追加されています。

テーブルのスライサーに[複数選択]のボタンが追加

テーブルやピボットテーブルでは、スライサーを使用してデータのフィルターを視覚的に実行することができます。 Excel2010のピボットテーブ ...

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フィルターの解除(クリア)

フィルターの解除は、スライサーの右上の[フィルターのクリア]ボタンをクリックします。

スライサーの[フィルターのクリア]

ショートカットキーは、[Alt]+[C]です。フィルターをクリアしたいスライサーを選択してから実行します。

キーボード[Alt]+[C]

スライサーは、現在何が抽出されているのか、視覚的にも分かりやすいですね。

スライサーを非表示にするには、スライサーを選択して[Delete]キーを押します。

スライサーは、Excel 2010にもあります。

[スライサー]ボタンが無効状態になって使用できない場合の対処方法についても記しています。

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他バージョンでもピボットテーブルに関する記事をアップしています。

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