文書の中に、分数のように上下に文字を配置したいことはありませんか?
行間やフォントサイズで無理に調整しても、なかなか思いどおりにいかないものです。
そんな時に使えるのが、[フィールドコード]です。
Wordでは、ページ番号やルビなどにフィールドコードが使用されていますが、文字の縦配置などにも活用できます。
この記事では、フィールドコードを使った以下の方法を紹介します。
- 分数の式を入力する方法
- 行と行の間に文字を入れる方法
フィールドの挿入は、ダイアログボックスを使う方法と、ショートカットキーで直接入力する方法を解説します。
この記事の目次
[フィールドコード]ダイアログボックスの表示
式を入力したい位置にカーソルを置きます。
[挿入]タブの[テキスト]グループにある[クイックパーツ]から[フィールド]をクリックします。
ウィンドウ幅が広い場合は、以下のように[クイックパーツ]と表示されています。
[フィールド]ダイアログボックスが表示されます。
フィールドコードで分数の式を作成
[フィールド]ダイアログボックスの[フィールドの選択]で[Eq]を選択します。
スクロールバーを少し下へドラッグすると、見つかります。
[フィールドプロパティの詳細]のテキストボックスに[EQ]と表示されます。
[EQ]の後ろに以下を入力して[OK]ボタンをクリックします。
自動で[EQ]の後ろには半角スペースが入力されていますので、削除しないように気をつけて入力してください。
[\f(,)]は、分母、分子の順に入力します。
正答率=\f(正答数,総問題数)
以下のようになります。フォントサイズは、[20]ptにしています。
フォントサイズは、選択して自由に変更できます。
また、数字を入力して表示することもできます。
参考[数式入力コントロール]を使って、手描きで数式を入力することもできます。
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数式を手書きで挿入するには[数式入力コントロール]を起動
Office 2016の新機能です。 Excel 2016、PowerPoint 2016、Word 2016で手書きの数式を挿入することが ...
フィールドコードの意味
[EQ]の後ろには、半角スペースが挿入されていることを確認してください。記号と英字は必ず半角で入力します。
フィールドコードの意味は以下のようになります。
- [Eq]は[数式を作成する]
- [\f(,)]は[分数にする]
上下の行の文字をフィールドコードで入力
上の行と下の行に文字列を入力して、上下の行の中間に文字を入力する場合もフィールドコードを使用します。
同じく[挿入]タブの[テキスト]グループにある[クイックパーツ]から[フィールド]をクリックして、[フィールド]ダイアログボックスを表示します。
[フィールド]ダイアログボックスの[フィールドの選択]で[Eq]を選択します。
[EQ]の後ろに以下を入力して[OK]ボタンをクリックします。
[\a]の後ろは、上の文字列、下の文字列の順に入力します。
\a(地球,太陽)
フィールドコードの意味
[EQ]の後ろには、半角スペースが挿入されていることを確認してください。記号と英字は必ず半角で入力します。
フィールドコードの意味は以下のようになります。
- [Eq]は[数式を作成する]
- [\a]は[文字や式を縦に並べる(配列)指定]
以下のようになります。フォントサイズは、[20]ptにしています。フォントサイズは、選択して自由に変更できます。
このまま、文字を入力すると、上下の文字列の中央に文字が表示されます。
参考[表示]タブから[グリッド線]をクリックして表示すると、中央に配置されているのが分かりやすくなります。
以下のフォントサイズは、既定の[10.5]のままにしています。
フィールドコードの表示と非表示
フィールドコードを編集する必要がある場合は、ショートカットキーを使って、フィールドコードを表示します。
フィールドコードを表示したい箇所を選択して、[Shift]+[F9]を押します。
フィールドコードが表示されますので、直接編集します。
フィールドコードを非表示にするには、再度、[Shift]+[F9]を押します。
フィールドの更新は、[F9]キーです。
文書内のすべてのフィールドコードを表示する
文書内のすべてのフィールドコードを表示するには、[Alt]+[F9]キーを使用します。非表示の場合も同じです。
[Ctrl]+[F9]でフィールドコードのホルダーを挿入して入力
[フィールド]ダイアログボックスを表示しなくても、フィールドコードのホルダーを挿入して作成することもできます。
普通にキーボードから {} を入力してもフィールドコードにはなりません。必ず[Ctrl]+[F9]を使って挿入します。
以下のようにフィールドコードのホルダーが挿入されます。このまま入力します。
[EQ]の後ろには、半角スペースを入力して、記号と英字は必ず半角で入力します。
キーボードから[Shift]+[F9]を押すと、以下のようになります。
フィールドコードのショートカットキー
フィールド操作のショートカットキーをまとめておきます。
[Ctrl] + [F9] | フィールドコードのホルダーを挿入 { }が挿入されます |
[Alt] + [F9] | 文書内のすべてのフィールドコードを表示/非表示 |
[Shift] + [F9] | カーソルの位置のフィールドコードを表示/非表示 |
[F9] | フィールドの更新 |
[Ctrl] + [F11] | フィールドの更新をロック |
[Ctrl] + [Shift] + [F11] | フィールドのロックを解除 |
[Ctrl] + [Shift] + [F9] | フィールドコードを削除して文字列表示 |
[Alt]+[F9]は、[Wordのオプション]ダイアログボックスの[詳細設定]タブにある[値の代わりにフィールドコードを表示する]と連動します。
参考以下の記事でもフィールドコードを使った内容を解説しています。
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